賃貸マンションや賃貸アパートに住んでいる方が住宅購入の際に、予想できにくいポイントの一つに“2階の室温”があります。
マンションやアパートでの生活スペースは同じフロアで完結してしまいますが、一戸建て住宅の中には2階建てのお家もあります。
わが家も購入したローコスト木造2階建て住宅の入居前は賃貸アパートでした。
そして、この新築住宅に入居して分かったのは
夏の一戸建て住宅の2階は暑い!
夏場では、2階から1階に降りてくると明らかに温度の違いが分かります。
そこで今回はローコスト木造2階建て住宅の各部屋の室温を計測しました!
今回の記事から住宅購入を検討中の方に
などが分かる計測結果となっていますので参考にして頂ければと思います。
夏のローコスト住宅の温度変化を計測した部屋は?
では、ローコスト住宅であるわが家の夏の室温を計測した部屋は以下になります。
そして、それら室温を計測した時の条件・詳細は以下になります。
画像からは温度が見にくいかもしれませんが、3個の温度計は同じ箇所に置いておくと同じ温度になっているのでしっかり各部屋の温度変化が確認できます。
また、なぜ冷房を効かせたLDKの温度を調べたかというと、
温度キープが出来ているのか、またエアコンの電気代がどうなるか知りたかったからです。
エアコンの冷房は室温を冷やそうとすると、その分電気を使用するため電気代が上がります。
1階LDKの場合はエアコンの設定温度に対して、外気温・LDKの室温変化・エアコンの電気代の推移を表にしています。
その他の室温は冷房なし・窓を閉め切った状態の温度変化を表にしました。
そして、住宅の室温との関係性がある住宅性能(断熱材・換気システム・窓サッシの種類など)については「わが家の住宅性能と使用している家電から電気代をまとめた記事」に記載していますので参考にどうぞ。
▼住宅性能についてまとめた記事はこちら。
室温計測① 冷房を効かせた1階LDK
では、冷房を効かせた1階LDKの室温・外気温・エアコンの電気代についての測定結果のグラフを載せます。
時間 | エアコンの電気代 | 外気温 (エアコン表示) | LDKの温度 |
6:00 | 0円 | 26℃ | 28℃ |
7:00 | 4円 | 27℃ | 28℃ |
8:00 | 7円 | 30℃ | 28℃ |
9:00 | 10円 | 31℃ | 28℃ |
10:00 | 14円 | 31℃ | 28℃ |
11:00 | 23円 | 33℃ | 28℃ |
12:00 | 30円 | 34℃ | 28℃ |
13:00 | 37円 | 33℃ | 28℃ |
14:00 | 44円 | 33℃ | 28℃ |
17:00 | 62円 | 33℃ | 28℃ |
18:00 | 71円 | 29℃ | 28℃ |
19:00 | 78円 | 28℃ | 28℃ |
22:00 | 92円 | 27℃ | 26℃ |
1:00 | 92円 | 25℃ | 28℃ |
時間 | エアコンの電気代 | 外気温 (エアコン表示) | LDKの温度 |
7:30 | 3円 | 26℃ | 28℃ |
9:00 | 10円 | 31℃ | 28℃ |
10:00 | 19円 | 36℃ | 28℃ |
11:00 | 25円 | 36℃ | 28℃ |
12:00 | 30円 | 34℃ | 28℃ |
13:00 | 42円 | 32℃ | 28℃ |
14:00 | 51円 | 32℃ | 28℃ |
15:00 | 55円 | 34℃ | 28℃ |
16:00 | 63円 | 34℃ | 28℃ |
17:00 | 73円 | 32℃ | 28℃ |
18:30 | 79円 | 32℃ | 28℃ |
19:30 | 80円 | 28℃ | 29℃ |
3:00 | 80円 | 27℃ | 30℃ |
室温は冷房が効いていると温度キープが出来ています。
今回の測定で分かったのは、
エアコンの性能がLDKに対して足りていないと、室温のキープが難しく、外気温が上がる時はさらに負荷がかかるため電気代もその分必要ですが、比例して電気代が上がってくれていたので良かったです。
エアコンの電気代についてはリモコンの表示に「電気代」という項目があるのでそちらを参考にしました。
上記の詳細でLDKエアコンの1日の電気代が分かりました。
今回は休日の家にいる時間に計測しましたが、平日は家にいない時間もあるためその分電気代は安いと思います。
わが家の使用しているLDKのエアコンが気になる方は新築ローコスト住宅の入居する際に購入した家電・家具類をまとめた記事にメーカー・品番を記載していますので参考にしてみてください。
▼和太家のLDKエアコンのメーカー・品番をまとめた記事はこちら。
室温計測② 1階LDKのハニカムスクリーンで仕切っている窓枠
画像ではハニカムスクリーンを上げていますが、温度を計測する時はハニカムスクリーンを降ろして窓枠に温度計をセットしました。
では、1階LDKのハニカムスクリーンで仕切っている窓枠の温度についての測定結果のグラフを載せます。
時間 | ハニカムスクリーン 窓枠の温度 | 外気温 (エアコン表示) | LDKの温度 |
6:00 | 25℃ | 26℃ | 28℃ |
7:00 | 27℃ | 27℃ | 28℃ |
8:00 | 30℃ | 30℃ | 28℃ |
9:00 | 32℃ | 31℃ | 28℃ |
10:00 | 32℃ | 31℃ | 28℃ |
11:00 | 32℃ | 33℃ | 28℃ |
12:00 | 32℃ | 34℃ | 28℃ |
13:00 | 32℃ | 33℃ | 28℃ |
14:00 | 33℃ | 33℃ | 28℃ |
17:00 | 30℃ | 33℃ | 28℃ |
18:00 | 29℃ | 29℃ | 28℃ |
19:00 | 28℃ | 28℃ | 28℃ |
22:00 | 27℃ | 27℃ | 26℃ |
1:00 | 26℃ | 25℃ | 28℃ |
やはり窓枠は外気温と近い温度になりますね。
窓枠は外気温と近い温度推移をしているのが今回の計測で分かりました。
ネット・SNSで住宅性能にこだわっている住宅会社さん・施主さんには
わけですが、もしわが家の窓の性能が「オール樹脂サッシ」「トリプルガラス」などグレードが上だった場合は、窓枠の温度がLDKの室温に近かったかもしれません。
そして、もう一つ分かった点は
ハニカムスクリーンが窓枠温度とLDK室温の仕切りに役立っている
わが家の場合はハニカムスクリーンでしたが、カーテンなども窓枠の温度から室温の上昇を抑えるのに貢献しています。
やはり、ハニカムスクリーンやカーテンは外に対しての目隠しとしての効果もありますが、住宅の快適性に関わる”温度”にも貢献してくれています。
ハニカムスクリーンやカーテンの性能によっては、室温・エアコンの電気代に影響がでるかもしれません。
もし、わが家のハニカムスクリーンに興味がある方は施主支給の際に購入したものをまとめた記事の中にハニカムスクリーンも載せています。
ハニカムスクリーンはオーダーメイドすると費用がかかりますが、ネットで購入することで費用を抑えた方法を記事にしています。
▼【ネット購入でお得に購入!】選べる種類が豊富で、手間がいらない!わが家が施主支給した物をまとめた記事はこちら。
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室温計測③ 窓がないトイレ
わが家のトイレには窓がなく、壁一面の部屋となっていて上に換気扇が設置されています。
そして、この「窓なしトイレ」の室温計測の結果のグラフが以下になります。
時間 | トイレの室温 | 外気温 (エアコン表示) |
6:00 | 28℃ | 26℃ |
7:00 | 28℃ | 27℃ |
8:00 | 28℃ | 30℃ |
9:00 | 28℃ | 31℃ |
10:00 | 28℃ | 31℃ |
11:00 | 28℃ | 33℃ |
12:00 | 28℃ | 34℃ |
13:00 | 28℃ | 33℃ |
14:00 | 28℃ | 33℃ |
17:00 | 28℃ | 33℃ |
18:00 | 28℃ | 29℃ |
19:00 | 28℃ | 28℃ |
22:00 | 28℃ | 27℃ |
1:00 | 28℃ | 25℃ |
時間 | トイレの室温 | 外気温 (エアコン表示) |
7:30 | 28℃ | 26℃ |
9:00 | 28℃ | 31℃ |
10:00 | 28℃ | 36℃ |
11:00 | 28℃ | 36℃ |
12:00 | 28℃ | 34℃ |
13:00 | 29℃ | 32℃ |
14:00 | 29℃ | 32℃ |
15:00 | 29℃ | 34℃ |
16:00 | 29℃ | 34℃ |
17:00 | 29℃ | 32℃ |
18:30 | 29℃ | 32℃ |
19:30 | 28℃ | 28℃ |
3:00 | 29℃ | 27℃ |
まさか冷房をかけていないトイレが一番室温変化の少ない部屋だったとは思いませんでした。
温度変化が無いことの考えられる要因としては、
これらが考えられます。
壁・断熱材と比べると外の暑さ・寒さを室内に伝えやすい
この窓・断熱材における温度の伝えやすさを数値で表した記事を以前、住宅のコストダウンについてまとめた記事に記載しておりますので参考にどうぞ。
▼窓を減らすとコストダウン&住宅性能アップになることについて紹介した記事はこちら。
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換気扇と扉のアンダーカットによってLDKの空気がトイレに流れる
換気扇と扉のアンダーカットの関係性は「換気システム」にあります。
そのまえに「アンダーカットって何?」ってなりますよね。
扉の下部を10mmほどカットして隙間がある状態
わが家の開き戸の下部は画像のような隙間があります。
空気の通り道を作ることで24時間換気システムに対応する方法
*引き戸の場合は、自然にある扉の隙間から空気が流れるのでアンダーカットは必要なし
特に第三種換気で多く採用されている方法です(わが家も第三種換気です)。
これら扉のアンダーカット・トイレの換気扇によって
という状態になり、更に温度変化が起こりにくいのでしょう。
窓を設置しなかった効果と換気システムの空気の流れが上手くマッチして窓なしトイレの室温変化があまりないことが判明しました。
室温計測④ 西日が当たる洗面室・脱衣室
洗面室・脱衣室はLDKの引き戸を挟んで隣にある間取りになって夕方の西日が当たる西側にあります。
また、換気システムのため空気の流れを作る換気扇も設置されています。
この洗面室・脱衣室の室温計測の結果のグラフが以下になります。
時間 | 洗面室・脱衣室の室温 | 外気温 (エアコン表示) |
7:30 | 30℃ | 26℃ |
9:00 | 30℃ | 31℃ |
10:00 | 31℃ | 36℃ |
11:00 | 31℃ | 36℃ |
12:00 | 32℃ | 34℃ |
13:00 | 32℃ | 32℃ |
14:00 | 33℃ | 32℃ |
15:00 | 33℃ | 34℃ |
16:00 | 33℃ | 34℃ |
17:00 | 33℃ | 32℃ |
18:30 | 32℃ | 32℃ |
19:30 | 32℃ | 28℃ |
3:00 | 31℃ | 27℃ |
先ほど紹介した「窓なしトイレ」と同じLDKからの空気が入ってきて換気扇も回っていますが、こちらの方が室温が高いです。
窓があること・その窓から西日が入ること
洗面室・脱衣室の窓は小さく、カーテンやハニカムスクリーンなどは付けていません。
じわじわ室温が上がっていって、西日が当たる夕方の時間帯に室温がピークになっています。
窓があることによって外気温が伝わっていき、洗面室・脱衣室の室温を上げていっているのかもしれません。
LDKの冷房の効いた空気が洗面室・脱衣室に流れますが、室温の上昇の方が強力だったのでしょう。
今回の洗面室・脱衣室・窓なしトイレの計測結果は窓の重要性が分かった計測結果になりました。
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室温計測⑤ 2階全体
2階は寝室と子ども部屋の仕切っていない大きな部屋の2部屋で、就寝前までは2階のすべての扉を開けて計測し、温度計は2階ホールに置いて計測しました。
寝室・子ども部屋にはカーテン・ハニカムスクリーンを設置していますが、2階ホールの窓には何も設置していません。
2階での冷房は寝室の寝る時だけであるため、就寝前までは2階全体の夏の自然な室温変化が分かる結果となってます。
時間 | 2階全体の室温 | 外気温 (エアコン表示) |
6:00 | 28℃ | 26℃ |
7:00 | 28℃ | 27℃ |
8:00 | 28℃ | 30℃ |
9:00 | 29℃ | 31℃ |
10:00 | 30℃ | 31℃ |
11:00 | 31℃ | 33℃ |
12:00 | 32℃ | 34℃ |
13:00 | 32℃ | 33℃ |
14:00 | 33℃ | 33℃ |
17:00 | 38℃ | 33℃ |
18:00 | 38℃ | 29℃ |
19:00 | 36℃ | 28℃ |
22:00 | 34℃ | 27℃ |
1:00 | 31℃ | 25℃ |
また、外気温を計測することが出来なかったグラフもありますので参考程度ですが載せておきます。
ちなみにこの日の最高外気温(エアコン表示)は33℃でした。
2つのグラフを見てみると、夕方の2階室温は他の部屋の室温より高いという結果でした。
2階は本当に外気温の影響を受けやすい箇所であることが今回の計測から分かりました。
寝室の冷房を日中からつけた状態にしておけば、扉の隙間から空気が流れて室温も少し低下するのかも知れません。
しかし、1階洗面室・脱衣所と同じで2階のホールも西側に窓が設置されているため温度上昇の方が強力かもしれません。
【まとめ】一戸建て住宅の2階は暑い!しかし、1階の室温は間取りやエアコンで対応できるかも。
では、最後に今回計測した部屋と室温をまとめたグラフを載せます。
洗面室・脱衣室の室温は日付が違うので別のグラフにしました。
グラフをまとめてみると冷房が効いていない2階の室温は夕方頃から飛びぬけて上がっていることが分かりやすくなりました(笑)
やはり、2階から降りてくると1階が涼しいというのは体感でも分かっていましたが、室温をグラフ化したことにより明確な結果となりました。
今回紹介した各部屋の間取りが気になる方はわが家が採用した間取りについてまとめた記事がありますので良ければご覧ください。
確かに2階は暑いですけど、1階はLDKのエアコンが効いているので実は快適なんですよ。
今回は冷房をかけていない2階全体の室温を計測しましたが、子どもが成長して2階の部屋でいる時に冷房を掛けた場合は2階の温度上昇も変わってくるでしょう。
今回はわが家のローコスト住宅の夏のリアルな室温計測の結果を記事にしましたが、ローコストではない住宅でも2階は温度が暑くなる傾向にあります。
2階の室温が気になる方は住宅会社との打ち合わせの時にしっかり話をして頂ければと思います。
ちなみにですが、この2階の室温結果からわが家では高性能なハニカムスクリーンを窓に設置して再度2階の室温を計測した記事もありますので良ければご覧ください。
▼高性能ハニカムスクリーンを設置した後の2階室温を計測した記事はこちら。
そして、室温計測の第2弾となる冬の室温変化をまとめた記事もありますのでぜひ参考にしてみてください。
この冬の室温計測から窓の重要性が更に分かる結果となりましたので、注文住宅購入を検討されている方は見てもらえればと思います。
▼一戸建てローコスト住宅の各部屋の冬の室温変化をグラフでまとめた記事はこちら。
この記事を最後までご覧いただき、ありがとうございました。
「和太の暮らし通信簿」ではその他、住宅に関すること・貯金をするテクニックについてまとめた記事が多数ありますのでゆっくり遊んで行ってください。
「エアコンと窓は重要だった。」
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